ワークショップ ハンナのカバン ~遺されたカバンが結ぶ平和の絆~

2017.02.24

2月18日(土)アンネのバラ委員会では、NPO法人ホロコースト教育資料センター代表の石岡史子さんをお招きして、ワークショップ「ハンナのかばん」を開催しました。はじめに、委員が活動の紹介をしたあと、石岡さんは実際に「ハンナ・ブレイディ」と名前が書かれたかばんを前にして、ひとりひとりに語りかけながら話を進めてくださいました。スクリーンには、かわいい笑顔のハンナやハンナの家族の写真、そして当時のヨーロッパで、ユダヤ人たちに迫りくる迫害の様子などの写真が次々と画面に映し出されます。参加している委員たちと同じ年頃のハンナ。そのときどんな気持ちだったのだろうか‥。差別・偏見を生み出す心の弱さや、流れに抗うことの困難さ、戦争の中で起きる悲惨な状況などを知るにつれ、どうしてこんなことが起こるのだろうか…と考えさせられました。それぞれが自分の心の中にある弱さとそれに抗う勇気を思い、自分の行動や生き方などを考える時間になりました。当日は、委員だけでなく、保護者の方も参加してくださいました。参加した委員、そして保護者の方の感想を下にご紹介いたします。

委員の感想

今回の講演を聞いて、ホロコーストについてユダヤ人の大量虐殺などの悲惨な歴史を、ハンナという女の子1人に焦点を当てて学ぶことができ、改めて平和の大切さを知ることができました。1940年代という決して遠くはない過去、そして日本からは遠く離れたヨーロッパの出来事であるからといって放っておかず、しっかりと向き合っていくべきだと思いました。ホロコーストに関する映画は今までも何回か見たことがありますが、今回はワークショップという形で平和について学ぶことができたので、より一層理解を深めることができました。(高校生)

歴史の授業で学ぶよりも、もっと深くそして自分に近づけてホロコーストについて考えることができました。石岡さんは“考え続けること”が大切だとおっしゃっていましたが、現在の世界情勢、そして反グローバリズム等の視点から見て、私たち高校生がどのような意識を持つべきなのか、というところまでディスカッションをしたかったです。(高校生)

私はハンナがアウシュヴィッツに送られる時、「お兄ちゃんにあえるから」と言っておめかしして喜んだということを聞いて、びっくりしました。自分が殺されるかもしれないのに、「お兄ちゃんにあえるから」という理由で喜んだハンナは、お兄ちゃんが大好きなんだなと思いました。(中学生)

 

◆ストーリー「ハンナのかばん」日本の“ふみ子”のもとに、アウシュヴィッツ強制収容所から届けられた一つの旅行かばん。そこには白いペンキで「ハンナ・ブレイディ 1931年5月16日生まれ、孤児」と書かれていました。このかばんの持ち主のハンナは、どんな子だったのだろう…。“ふみ子”はハンナを探し始めます。やがて、アウシュヴィッツで13年の短い生涯を終えたユダヤ人の女の子ハンナのことが少しずつわかっていきます。そして、ハンナには仲良しのお兄ちゃんがいた。そのお兄ちゃんが、奇跡的に生きている…!!日本の子どもたちから送られた手紙に、カナダに住むハンナの兄ジョージから返事が届きました。そこには、かわいい笑顔の女の子、ハンナの写真が添えられていたのでした…。現在、世界の40カ国以上で翻訳され、映画や演劇にもなっている『ハンナのかばん』。今回のワークショップ講師の石岡さんは、この実話の主人公“ふみ子”なのです。

 

 

 

 

 

 

フェアトレード ~チョコレートで途上国の農業支援~

2017.02.13

ボランティア学習委員会では、発展途上国の農民・農業支援を目的に、毎年フェアトレード商品の販売を行っています。フェアトレードとは、発展途上国で作られた作物や製品を適正な価格で継続的に取引することによって、生産者の持続的な生活向上を支える仕組みを意味します。今年も2月8日(水)と2月9日(木)の昼休みに、生徒ホールで企画実施されました。商品はフェアトレード商品を販売している「フェアトレードカンパニー株式会社ピープルツリー」のチョコレートです。

 

『アンネの日記第三章』上映会に臨んで ~アンネのバラ委員会~

2017.02.05

127日は国連が定めた「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」でした。この日にちなんで126日(木)に早稲田大学を会場に開かれたNPO法人ホロコースト教育資料センター主催映画上映会に、本校アンネのバラ委員の5名が参加しました。当日、会場にはイスラエル大使館ヴァイダーゴルン公使・ドイツ大使館リムシャ公使、そしてハンガリー出身のホロコースト生還者のヤーノシュ・ツァグレディ氏、杉原千畝氏の遺族の方々を含む約100名の参加者が集まりました。国内初公開『アンネの日記第三章~閉ざされた世界の扉~』というドキュメンタリー映画が上映され、映画終了後のディスカッションでは、早稲田大学千畝ブリッジングプロジェクトの学生たちとともに、本校アンネのバラ委員の高校生1名も登壇して、映画の感想などを述べました。ホロコーストで生き残ったツァグレディ氏は「父は瀕死の状態で収容所から帰還したが、戦後私のドイツへの留学を反対しなかった。そのおかげで、私はドイツ人たちがどのように過去と向き合ってきたかを目の当たりにすることができた。…今日1番感動したことは、ドイツ公使の隣に座り、優しい言葉をかけてもらったこと。…今も世界では虐殺や難民の問題が起きている。歴史から学んでいないかのようだ。無関心ではいけない」と学生・生徒たちへメッセージをなげかけました。委員たちにとって、貴重な学びの場となりました。

 登壇した生徒の感想

この映画を見て、ナチ党を選び、ホロコーストという行為を間接的にでも行わせることになってしまったのがドイツ国民だと考えると、1人の人間として、権力を疑ってみることの大切さを改めて感じさせられた。私たちの学校のアンネのバラ委員会では、ナチの政策からユダヤ人の子どもたちを救ったニコラス・ウィントンの映画を見たが、彼のようにユダヤ人を救える人間は非常に少なかった。今の日本や世界についても言えることであるが、政治に無関心であるということは、自分が知らない間に国の政策などの大きな力に飲み込まれていることがあり、それがホロコーストのようなことを引き起こしかねない、と考えると、それは非常に怖いことだ。目の前で起きていることについて、1人の人間としての考えを、権力に飲み込まれずに冷静に考えることが大事なのだと改めて思った。[高校生]

参加した生徒の感想

No Asylum」(原題)を見て、誰もが持ちうる偏見の意識というものの怖さを改めて感じました。全ての民族に共通する、家族を想ったり、将来を楽しみにしたりする人間らしい気持ちと、ナチ党が行ったホロコーストにおける冷酷で残酷な政策のギャップを強く感じ胸が痛み、自分は今なにができるのかな…と混乱してしまう感覚もありました。上映会を通してはっきりとわかったことは、ホロコーストを遠い過去に起きたものだと捉えずに、私たちが“平和”を創っていくのだ、という強い意志を持って生きていくべきだということです。これからもアンネのバラ委員会を通して、“平和”とは何かということを常に自分自身に問いかけ、過去を振り返ることを恐れずに、学び続けて行きたいと思います。[高校生]

 

当日の様子は、以下のHPに掲載されています。

ホロコースト教育資料センター 上映会報告

http://npokokoro.wixsite.com/auschwitz72/report

 

 

 

DiscoverF -Do you know “Three Cups of Tea”?-

2017.01.30

F組(国際学級)の魅力をお伝えするDiscover F. 第3回目の今回は、国際学級のユニークな授業実践について、国際学級主任のブルネリ先生と、何年にも渡りLanguage Artsをご指導されているナイト先生にお話を伺います。

 

突然ですが、『Three Cups of Tea』という本をご存知ですか?グレッグというアメリカ人登山家がパキスタンで現地の人と出会い、子どもたちが満足に教育を受けられない現状を目の当たりにします。そこで、彼は多くの困難を乗り越え、10年にもわたる年月をかけて、現地に学校――特に女子校――を作ったという実話で、アメリカではベストセラーになりました。本校の国際コースの高二では、この本を題材に授業を行います。

 

――『Three cups of tea』を授業に活用するきっかけを教えて下さい――

ブルネリ:大学の同期がこの本を読み、大変感動したということで私に送ってくれたことでこの本と出会いました。そこで、私も読んでみたところ大変興味深く、元々「社会貢献」をテーマとする教材を探していたところなので、導入することにしました。大人でも読み応えのある英語の本ですが、高二の教材として十分使用できるのが国際コースの素晴らしさでもあります。

 

――教室の外で授業をすることもあるそうですね――

ブルネリ:はい。この本の中で、グレッグはパキスタンで小枝をペン代わりにして地面に数字を書きながら九九を勉強している子どもたちと出会います。そこで、本校の生徒も教室を飛び出して、本に書かれていたパキスタンの子どもたちと同じようなスタイルを体験してもらおうと思いました。具体的にはこの方法で新出の英単語のスペルを覚えてもらってみたのですが、後で確認したところ、全く覚えられていませんでした。日本で紙とペンを持って勉強することのできる恵まれた環境、それから、この寒い冬の時期に外で学習することの大変さも学んでくれたようです。(笑)

 

――それは面白いですね。その後の学習はどのように拡がりますか?――

ナイト:「外国人が他国の人のために何かをすることは本当に良いことなのか。」ということを賛成派と反対派に分けてディベートをします。もちろん英語ですよ。その時に、選択授業の『Speech & Debate』を選択している生徒が、グループのリーダーになって全体を導きます。

 

実はこの『Three Cups of Tea』を用いた授業は今後、大きな山場を迎えるそうですが、在校生が取り組んでいる真っ最中ということで、詳細は秘密なのだそう。教室の中も外も学びの機会は満ちあふれています。

国際学級の入学試験の出願は2月1日の23時30分まで受け付けています。

 

アンネのバラ 接ぎ木の会 ~受け継ぎ広げる平和の心~

2017.01.23

2017121日(土)、アンネのバラ委員会主催の「接ぎ木の会」が開催されました。「アンネのバラ(Souvenir de Anne Frank)」は、『アンネの日記』の作者アンネ・フランクをしのび、ベルギーで生まれたバラです。1972年にアンネの父オットー・フランクさんによって日本に贈られました。「接ぎ木の会」は、多くの人へ平和について考える機会を広げるために、2004年から毎年本校で開かれているものです。講師は、広島県福山市から福山ばら会理事長の上川内哲夫先生をお迎えしました。接ぎ木の技術や育て方などを詳しく教えていただきました。今年は生徒・保護者の方たちの参加希望者が定員を大きく上回り、抽選になりました。当日は上川内先生のご指導のもと、悪戦苦闘しながらアンネのバラの小さな枝を台木に接ぎ、13鉢を持ち帰りました。これから芽が育つまで、それぞれの自宅のお庭やベランダで、大切にお世話をしなくてはなりません。すくすくと成長して、かわいらしいアンネのバラの花が開くよう願っています。参加者の感想をご紹介します。

保護者の感想

学校と同じバラが家で楽しめるなら・・・と軽い気持ちで申し込んだ「アンネのバラ 接ぎ木の会」。普段からほとんど土いじりをすることのない私にとっては、スパッと切る大胆さとミリ単位でカッターを使う繊細さが必要な本格的な接ぎ木の作業は大変でしたが、何とかポットに植え付け持ち帰ることができました。教えていただいた方法で大事に育て、接ぎ木が成功していれば2週間後には芽が、1ヶ月後には新しい葉が出てくるとのこと。その日が待ち遠しく楽しみです。ていねいにご指導いただいた福山ばら会の上川内先生、土やポット、カッターや手袋等々、ご準備いただいた先生方とアンネのバラ委員のみなさまに感謝いたします。どうもありがとうございました。

生徒の感想

アンネのバラの接ぎ木の会に参加しました。一昨年も参加したので、2回目となります。接ぎ木の会では上川内先生が、接ぎ木の方法をわかりやすく教えてくださいました。専門家に教えていただきながらでしたので、接ぎ木に慣れていなかったけれど、安心して取り組むことができました。枝を細かく切るところは、枝が細かったのでなかなかうまく切ることができず、大変でした。接ぎ木をしてみて、枝を切ったり、枝と枝を差し込んだりするのが、とても難しかったですが、無事に接ぎ木することができて嬉しかったです。アンネのバラの花はとてもきれいなので、今回接ぎ木したものが、成長してすてきな花が咲いたらいいなと思います。きれいな花が咲くように頑張ってお世話していきます。アンネのバラの成長がとても楽しみです。

 

 

 

 

 

International Class Romeo & Juliet

2017.01.17

1月14日(土)午後1時半より講堂で国際学級の中3Fによる英語劇ロミオとジュリエットが上演されました。保護者の方々を初め、中2、中1の国際学級の生徒が見守る中、クラス全員が団結し、迫真の演技で古典的な悲劇を演じきり、大きな拍手が送られました。企画運営に当たった責任者の生徒による感想をご紹介します。

国際学級の大切なプログラム、英語劇『ロミオとジュリエット』。私たちは中1と中2の時に先輩方の舞台を見ていました。セリフを覚えるのが大変そうだなと思いながらも、先輩方にとても憧れていました。そして、今年中3になり、私達の出番がやってきました。思った通り、セリフはとても長く、四苦八苦し、時には泣いてしまうクラスメイトもいました。更に、舞台構成や照明、音響、大道具など、大変な仕事がたくさんありました。ですが、クラスのみんなが自分の演じるべき役や果たすべき裏方の役割にきちんと責任を持ち、お互いに明確にアドバイスし合ったため、舞台を成功させることができました。幕が開いた時は緊張でドキドキするのが止まりませんでしたが、無事に終えた時はほっとして、成功できて本当に良かったと安心しました。そして、何よりも、このF組のメンバーで大きな舞台が作れた良かったと笑顔で実感し合いました。F組にとって涙も笑いもあふれる最高の思い出がまた一つ増えました。

 

隣国韓国との絆 ~海城女子高等学校の皆さんをお迎えして~

2017.01.16

1月13日(金)に行われたソウルにある海成女子高等学校との交流会について、企画運営に当たった国際コースの高二の生徒の感想をご紹介します。

今日は私達と大変関わりの深い国、韓国から海成女子高等学校の皆さんが本校を訪問してくださいました。お互いにプレゼンテーションとダンスを発表し合い、一緒にゲームを楽しみました。両校の生徒が即興でKポップの歌に合わせて踊る場面も見られ、笑いの絶えない和気あいあいとした時間を過ごせました。そして、主に英語を用いた相互交流では、日韓の文化の共通点や相違点、同年代として抱く思いなどを語り合い、改めて国際社会の共通語である英語の重要性を感じました。これからも英語のスキルを磨いていくことで、異文化に触れ、理解し合うことに大きな価値を見出すグローバルな視点を持つ人間になれるよう、努めていきたいと思います。短い時間でしたが、韓国に友人ができたことを本当に嬉しく思います。再会できる日を楽しみにしています。

 

韓国海成女子高等学校の来校 ~確かめ合うあたたかな絆~

2017.01.13

1月13日(金)韓国のソウルにある海成(ヘソン)女子高等学校からの訪問団が来校しました。女学館はアメリカ、イギリス、東南アジアなど世界に友好校があり、同校もその一つです。今回は先生方2名、生徒30名で来校されました。講堂での歓迎式典では両校の校歌斉唱があり、その後、高三の生徒による学校案内、高一、高二の国際コースの生徒との相互交流、プレゼンテーションが行われました。また、昼休みにはこの春、韓国文化研修に向かう女学館の生徒たちとの交歓会という盛りだくさんのプログラムで相互に絆を深め合いました。

 

 

 

Discover F ーLanguage Artsー

2016.12.24

国際学級(F組)の魅力をご紹介するDiscover F 。第2弾の今回は国際学級の英語教育の根幹をなす、Language Arts について、国際学級の創設以来、指導されている青木理恵先生にお話を伺いました。

 

――まず、Language Artsとは、何ですか?――

国際学級の最大の特徴ですね。北米のカリキュラムを本校独自にアレンジした、英語圏の現地校に近い授業形態です。内容理解を重視した授業で、核となるリーディング教材に基づく様々なワークシート等を使ってグループでディスカッションをしたり、ライティングやプレゼンテーションを行ったりするなど、従来の日本の英語教育でよく行われていた形式とは違う形をとっています。教員からの一方向の講義を行うのではなく、生徒たち自身が考えたり、生徒と教員が双方向のやり取りをしたりしながら授業が展開していきます。「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能をバランス良く育成することを目的としていますし、こうした言語活動を毎日行いながら、掘り下げて考えたり根拠をもって自分の意見を述べたりといった思考力を育てることも目指しています。この授業はネイティブ教員と日本人教員がチームで行いますが、日本人教員も含めすべて英語で行っています。

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――「内容を重視する」ということですが、具体的にどのような取り組みを行っていますか?――

Language Arts で使っている教材は主に英語圏で出版されているテキストや小説、新聞、雑誌などで、教員オリジナルのプリントを使うこともあります。学年ごとに学ぶテーマも決まっていて、例えば中1では「小説」、中2では「ギリシア神話」、中3では「シェイクスピア」など、アカデミックな題材を扱い、高校ではより高度で社会的なテーマも扱います。語彙と文法は様々な言語活動を行う上での基本であり、道具であると考えています。文法の授業はLanguage Artsとは別に行っています。

 

――中2で「ギリシア神話」を学習するのはめずらしい試みですね。――

そうですね。異文化理解の一環でもありますし、ギリシア神話を学ぶことで、いろいろな英語の言い回しや背景知識を理解することができます。ギリシア神話を起源とする言葉が現代の英語ではどのような意味で使われているかということを調べ、プレゼンテーションをしてもらうという試みもあります。たとえば、「パンドラの箱」という表現もその一例ですね。ですが中学の英語学習の集大成としては、なんといっても中3のシェイクスピア。英語劇「ロミオとジュリエット」ですよ。これは語り出すと止まらないのでまた別の機会に!img_5291

 

――従来とは違った視点で行われる国際学級の英語ですが、ついていけるか不安に感じられる保護者の方もいらっしゃるかと思いますが、その点についてはいかがでしょう。――

「学習習慣を確立することに尽きる」の一言ですね。特に中学校ではたくさんの課題が出るので、それをこなすだけの意欲さえあれば全く問題ありません。正直、「こんなにボリュームのある課題は少し大変かな」と思うこともありますが、それでも「楽しい」と言ってくれる生徒がいます。「大変=つらい」ではないことに気付いてもらえれば、自然と高度にアカデミックなレベルまで到達できると思います。

国際学級では、モティベーションも大事です。「英語がうまくなりたい、自由に使えるようになりたい!」という強い思いのある生徒がたくさんいますし、英語のレベルも高いですので、そういう友達と切磋琢磨する中で、本当に「いつの間にか」力がつくのですね。「いつの間にか」と言ってくれたのは実は国際の卒業生なのですが、国際では高三までの6年間、英語圏の現地校に近いスタイルでLanguage Artsの授業が受けられます。その中で、友人たちと前向きに支え合いながらお互い向上できる環境は何よりです。そういうクラスの一員として、意欲を持っていらしていただければ嬉しいです。

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日本にいながら英語圏の授業形態をそのまま受講できる国際学級は、指導する教員の熱意と生徒たちの好奇心に満ちていました。より詳しく知りたい方は以下をご覧ください。

http://www.tjk.jp/mh/ic/

Discover F ーなぜ、F組は中3で全員でロミオとジュリエットを演じるのかー

2016.11.15

東京女学館には国際学級があるのをご存知ですか。この学級の生徒は、全員が帰国子女というわけではなく、半数以上は日本で育ってきた生徒で構成されています。独自の英語カリキュラムにより、実践的な高い英語運営能力を育成することが目標の同学級は、発足して13年になります。そんな国際学級の魅力を皆様にお伝えしたいという思いから、この度「Discover F」の連載をスタート致します。初回のテーマは「なぜ、F組は全員でロミオとジュリエットを演じるのか」です。国際学級主任のC.ブルネリ先生にお話を伺いました。

―――まず、「ロミオとジュリエット」の題材についてお聞かせください―――

アメリカでは8年生から9年生の生徒は母国語の授業の中でシェイクスピアを扱います。本校の国際学級のカリキュラムは、アメリカの現地校のものを参考にしているのですが、英文のレベルやその内容を考えた上で、中3で『ロミオとジュリエット』を扱い、さらに全員が出演する劇にしようと考えました。また、テーマ的にもちょうど同世代の若者のストーリーということで、生徒の心にも響くものがあります。ある場面でジュリエットが下した決断が良かったのかどうかを考えたり、悲劇的な結末を迎えないような方法を考えたりすることは、豊かな心を育み、思考力を深めることにもつながります。

―――クラス全員がキャストとして出演するそうですね―――

クラス全員が何かしらの役に付きます。しかし、クラス人数の役40ほどの役があるわけではないので、シーンごとにその役のキャストが変わることもあります。照明や音響、ディレクターも生徒の仕事ですが、彼女たちもどこかのシーンでキャストとして演じます。事前の準備の中で、配役をめぐってクラス内での衝突が起きたり、本番になって緊張でセリフが飛んでしまい、恥ずかしい思いをしたりすることもあるかもしれません。しかし、そういった困難を乗り越えたり、クラス内の仲間と支え合ったりしていく中で、「inclusive leadership」の精神を育んでいきます。まさに、「inclusive leadership」を体現する大きなプロジェクトと言えます。

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―――10年の歴史の中の試行錯誤などあれば聞かせてください。―――

先日行われた記念祭で国際学級の3期生の卒業生が来校し、話をしていくうちに中3当時の「ロミオとジュリエット」の話題になり、「私たちのロミジュリは全部原文のセリフだったから大変だった!」と責められてしまいました(笑)。かつては、シェイクスピアの原書を使っていたのですが、今は「使える英語」を鍛えたいという思いもあり、現代英語版をベースにしつつ、有名なシーンでは原文のセリフを用いるように変わりました。しかし、現代英語版といっても、レベルとしてはアメリカの高校生向けのものですので簡単ではありません。このレベルを中1では英語学習の初心者だった人も含め、全員が読みこなします。また、原文を学ぶことは「教養」を高めるだけでなく、英語圏の人が敢えて古典的な言い回しにして表現している様子を理解することにも役立ちます。

―――最後に、「ロミオとジュリエット」を通して生徒たちは何を学ぶのでしょう?―――

全員で創意工夫をして一つの劇を作り上げるというのは本当に大変なことで、クラスが団結して困難を乗り越えたという経験は自分たちの自信を身につけさせることができます。英語力の伸長にとどまらず、人間として成長する行事となっています。

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