中3 沖縄修学旅行 平和学習 映画『月桃の花』鑑賞
2017.04.27
4月27日(木)中学3年生は沖縄修学旅行に向けたロングホームルームを行いました。沖縄修学旅行の目的の1つは平和学習であり、沖縄戦の史実と軍事基地の現実から、戦争についての認識を深め、平和を作り出すことについて考える機会として実施しています。本日のロングホームルームでは映画『月桃の花』を鑑賞し、沖縄戦がどのような戦争であったのか、沖縄に暮らす人々がどのような思いを抱えて今を生きているのか、生徒一人ひとりが考える時間を持ちました。以下に、生徒の感想をご紹介します。
この映画を観終わって、たくさんの人との別れがあったのだなと思いました。最初は家族みんなで逃げていたのに空襲で殺されてしまったり、足をけがして避難できなくなったり、自分の目の前で家族が死んでしまったり、見殺しにしなければいけませんでした。しかも、自分の手で殺してしまう場合もありました。今の私たちは、お父さんは普通の仕事をしていて、生きて帰ってこないかもという心配はありません。赤ちゃんを殺したくもないのに殺してしまうこともありません。戦争中は生活が大変だったということは皆が知っています。食料がなかったり、お風呂に入ることもできなかったり、でも、何よりもつらかったのは、大切な家族との別れだと思います。私は戦争について学ぶとき、経験された方の話を聞くか本を読むということしかしたことがなかったので、映像で戦争中の様子を見ることができたのは、とても大切な経験なのではないかなと思いました。ガマの中での生活の様子や家族に対する思いが、観ている私たちにも伝わってきました。私が想像していたよりも、もっとつらい場面もあり、人々の温かさを感じる場面もありました。映像でより現実的に戦争を学べてよかったです。
あまり普段観る機会のない、戦争の話の映画は久しぶりで、ましてやガマの中での生活などリアリティのある沖縄戦の作品を鑑賞したのは初めてでした。1番今思い知ったことは、私が知っていた沖縄戦はほんの一部にしか過ぎなかったということです。戦後、平和な世が訪れて過去を振り返ったとき、いったい誰のせいなのかと決めることはできません。ただ、実際の映像で観て、この米軍・日本軍の行動はありえないだろう、と思ったことがたくさんありました。一人一人に家族がいて、これから歩むべき人生があることは当たり前なのに、一人の命に対して軽すぎると思います。米軍も侵攻するのに手段を選ばず爆弾や火を放ったり、日本軍も守るべき尊い命をたくさん殺して、どちらも大きな過ちを犯してしまったことに変わりはありません。外交上結ばれたにしても、一人ひとりの記憶の中で深く傷つけられてしまった過去は償うことはできないと思います。簡単に人から土地まで奪ってしまった人為的な争い、戦争を私はますます許せなくなりました。私がこの時代に生まれることができたからには、過去の惨禍だけではなく、今日鑑賞して考えたことを後世に伝えていく使命があると思います。沖縄戦だけでなく原爆や空襲で一体どれだけの人々の人生がなくなったのか、思うだけで心が痛みます。今日を境に戦争への認識がまた一面変わりました。平和な日々が訪れていくことを願います。