ホロコースト国際デー2018in東京 に参加しました
2018.01.31
1月27日は国連で定めた「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」で、世界各地でホロコーストの犠牲者に対する追悼式などが開催されます。その日を前に、日本では1月25日(木)にNPO法人ホロコースト教育資料センターが主催する「ホロコースト国際デー2018 in 東京」が、唯一の日本在住ホロコーストサバイバーのヤーノシュ・ツェグレディさんをお迎えし、国連大学で開催されました。このイベントに本校のアンネのバラ委員が参加しました。
この日の準備として、昨年の11月にはヤーノシュさんを本校にお招きして、鎌倉学園高等学校、湘南学園高等学校の生徒さんとともにお話をうかがいました。そして、そのときのお話から作成されたストーリー「ヤーノシュとスティーブンの物語」を、この日、3校の生徒たちがご本人の前で朗読をしました。その後、ヤーノシュさんには、3校のパネリストや会場の生徒たちからの質問に答えていただきました。会場には、イスラエル大使・公使、国連大学学長、ドイツ大使館・ポーランド大使館関係者を含め、たくさんの参加者たちが集まっていました。各校の生徒たちは緊張しながらも貴重なお話をうかがい、意義深い時間を過ごすことができました。
当日、パネリストとつとめた高2と、朗読をおこなった中3のアンネのバラ委員の感想をご紹介します。
今回、ヤーノシュさんのお話を直接うかがえる機会が2回あったことに嬉しく思いました。ヤーノシュさんは、あの残虐なホロコーストを経験し、実際に生き延びた方なので、映画や本で伝えられるメッセージよりもさらに強く、平和の大切さ、私たちは今後どうするべきなのか、などが伝わってきました。朗読のお話の中や、質疑応答の中で、「死」という運命がすぐそばにあったということが分かりました。しかし、ヤーノシュさんはその運命から逃れることができ、こうして私たちに体験談を話してくださっています。辛い体験、思い出したくもないであろう体験を、未来をつくる世代である私たちのために話してくださったことを貴重なものだと考え、約70年前にヨーロッパで起こっていた事実を、過去として目を背けるのではなく、向き合って私たちよりも後の世代にも受け継ぎ、考え続けていくべきだと思いました。このイベントに参加して、世界中の国々が深く関心を持ってホロコーストについて考えているのに対して、日本ではまだまだ知られていないこともあり、もっと多くの人が知り、平和とは何か考えていくべきだと思いました。大変貴重な経験をありがとうございました。(高2)
私は11月にヤーノシュさんや他校の生徒と交流したときから、今回のホロコースト国際デーに何らかの形で参加したいと思っていました。戦争中、危険な状況にいた中、無事に生きのびた方とお会いしてお話をうかがうということはなかなかできることではなく、私にとって貴重な体験でした。そして、私は朗読者に立候補しました。台本を読みながら、ヤーノシュさんのお話を思い出し、きちんと皆さんに伝わるように読まなければならないと思いました。私は今回伝えること、そして考えることの大切さを実感することができました。経験しなかったことはわかりません。だけど、経験した人から伝えられたことをこれから広げていって、みんなで一緒に考えることはできるのだと思うことができました。(中3)